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相続税法改正

相続税法改正
著:金成 明洋  2022年9月更新


少し古い話ですが2018年7月に相続税法が40年ぶりに改正されました。前回の改正から今回までの間に社会経済は大きく変革しています。相続税法も時代にそぐわない点が明らかになっていたため、大きな見直しがなされました。


 1. 相続税法の改正内容 

以下が2018年7月の相続法改正で見直しされた項目と施行の時期です。( )内の日付が施行日となります。

 2018年7月相続法改正内容 

① 配偶者居住権の新設(2020年4月1日)
② 婚姻期間が20年以上の夫婦間における居住用不動産の贈与等に関する優遇措置(2019年7月1日)
③ 預貯金の払戻し制度の創設(2019年7月1日)
④ 自筆証書遺言の方式緩和(2019年1月13日)
⑤ 法務局における自筆証書遺言の保管制度の創設(2020年7月10日)
⑥ 遺留分制度の見直し(2019年7月1日)
⑦ 特別の寄与の制度の創設(2019年7月1日)

改正項目は全部で7つです。今回のコラムでは「⑥遺留分制度の見直し」について掘り下げて解説します。



 2. 遺留分制度とは 

「遺留分」とは、以下の一定範囲の法定相続人に保障されている一定割合の相続財産のことです。

【 遺留分が保障されている一定範囲の法定相続人 】

  ● 配偶者、子(以下、子の代襲相続人を含みます)
  ● 父母(以下、祖父母など法定相続人である直系尊属を含みます)
  ※兄弟姉妹には遺留分はありません。

【 法定相続人に保障されている遺留分の割合 】 法定相続分の2分の1

  ● 配偶者、子(以下、子の代襲相続人を含みます) ⇒ 2分の1×2分の1
  ● 父母(以下、祖父母など法定相続人である直系尊属を含みます) ⇒ 3分の1×2分の1

ここまでは、改正前と変わりありません。以下、改正のポイントについて解説します。



 3. 遺留分制度の改正点 

 ① 遺留分に基づく請求権の金銭債権化 

改正前は、遺留分を侵害された相続人は「遺留分減殺請求権」を行使して「相続財産そのもの」に対する侵害額相当の物的権利を請求できました。

もし相続財産が土地だった場合は土地の所有権の持分を請求することになります。しかし土地の所有権の持分を請求してしまうと、土地の「共有関係」という問題が発生します。

そのため2018年の法改正により「遺留分減殺請求権」は「遺留分侵害額の請求権」に変わりました。共有物の分割や財産処分といったプロセスを経ずに、遺留分侵害額に相当する金銭の請求が可能になったのです。
ちなみに「遺留分侵害額の請求権」は「金銭債権」です。金銭で請求できるようになったので「共有関係の発生」も回避できます。


 ② 遺留分侵害額算定の基礎となる相続財産に含める贈与時期の制限 

相続財産に被相続人から相続人に贈与した財産をどこまで含めるかは、遺留分侵害額算定の基礎となる重要事項です。
相続財産に含める贈与財産の範囲は、次のように改正されました。

【 相続財産に含める贈与の範囲 】

① 婚姻・養子縁組・生計の資本として、相続人に対してなされた贈与 ⇒ 相続開始前10年間
② 当事者双方が遺留分権利者に対して損害を加えることを知ってなされた(悪意の)贈与 ⇒ 無制限
③ その他の贈与 ⇒ 相続開始前1年間

婚姻・養子縁組・生計の資本として相続人に対してなされた贈与(特別受益に当たる贈与)は、相続開始前の10年間分をさかのぼって相続財産に含めます。

その他の一般的な贈与は相続開始の1年前までを相続財産に含めます。

ただし、贈与の当事者双方が遺留分権利者に対して侵害を与えることを知って行なった贈与(悪意の贈与)については、無制限に相続財産に含められます。悪意の贈与の取り扱いは改正前と変わりはありません。 


 ③ 遺留分侵害額算定での「承継債務」の取り扱い 

遺留分権利者が承継する「被相続人の債務」は、遺留分侵害額計算の基礎となる相続財産に加算されます。「承継する債務を弁済した後に、遺留分権利者に一定の財産が残るように」との配慮による措置です。

 ④ 遺留分侵害請求に対する支払い猶予 

遺贈を受けた側が、遺留分侵害額として請求された金額の現金をすぐに用意できない可能性もあります。
そこで、法改正により、現金をすぐに用意できない場合には、金銭債務の全部または一部の支払い期限の猶予を裁判所に求められる制度が併設されました。



 4. まとめ 

今回のコラムでは、2018年7月の相続法改正の重要変更点「遺留分制度の見直し」について、ポイントをまとめました。
もう少し詳しく知りたいお客様は、弊社提携の弁護士、税理士をご紹介致しますので、お気兼ねなくご相談下さい。



 

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