空き家には、遺された思いが込められている | 誠和不動産販売株式会社

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空き家には、遺された思いが込められている

空き家には、遺された思いが込められている
著:誠和不動産販売  2021年6月更新

予てより『空き家』の諸問題に取り組んでいる私たちは、法律の改正や税制優遇策、また自治体(杉並区)独自の取り組みをきめ細やかに発信しています。

 

直近の大きなニュースとしては、『相続登記の義務化』を盛り込んだ法案の改正が挙げられます。国交省の調査(2017年)において、我が国の『所有者不明の土地』は驚愕の『全国の約2割』と判明しています。これは九州の面積に匹敵する規模です。
所有者不明の原因は、約66%が『相続登記の不備(していないこと)』、約34%が『住所変更の未了』となっています。

 

増え続ける『空き家』の対策は、もはや個人の財産の管理(性善説)だけでは済まされない問題となり、以前から不動産登記法の不十分さ(登記そのものが任意であること)は指摘されていました。まず第一歩目として、所有者不明土地(引いては空家)の問題への取り組みが始まったことが、我が国の不動産が適切に活用される未来へ向けての緒となることが期待されます。

 

それでは、私たちとしては所有する空き家(不動産)の有効活用のためには、どのような取り組みを活用することができるでしょうか?

今回は、そのうちの2つをお伝えしたいと思います。

 

 被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例(空き家控除) 

 

1つ目は、不動産を売却した際の譲渡税(所得税)に対する税制上の優遇策です。

 

自分の居住する不動産、いわゆるマイホームを売却した際には譲渡税(所得税)の優遇策があります。
一方でマイホームでは無い不動産、例えばセカンドハウスや賃貸用物件、または『実家』など、自分が居住していない不動産の売却の際には、そういった優遇策や特例はありません。

 

しかしながら、所有者不明の不動産を生み出す大きな要因が『相続』に起因する、つまり発生する空き家の内に占める割合の髙い『実家』の売却に際して、より活発な運用へと繋がることを目指して税制上の特例が設けられています。
正式名称は『被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除の特例』、簡易には『空き家控除』と呼ばれています。

 

< 制度の概要 >

 

相続・遺贈により取得した被相続人が居住していた家屋(または解体して更地にした土地)を譲渡した場合に、その譲渡所得から3000万円を控除することが出来ます。

居住用財産(マイホーム)にも類似の特例があります。
高額の取引となる不動産の売却において発生する譲渡税(所得税)を節税できる大きな特例です。
但し、なんでもかんでも空き家であれば良いというわけではなく、次の条件を全て満たす必要があります。

 

< 対象となる空き家 >

 

① 昭和56年5月31日以前に建築されたものであること(旧耐震基準で建築されたもの)。但し、区分所有建物は適用外。

② 相続の直前まで被相続人が「一人で」居住していたこと。
  なお、相続の直前において老人ホーム等施設に入居していた(空家状態だった)場合も認められる。

③ 相続発生時から譲渡までの間に賃貸などの事業に使用されていないこと。

④ 相続発生時から3年を経過する年の12月31日までに譲渡すること。

 

ポイントは④、『いつまでに』という期限が定められています。この期間を過ぎてしまうと特例の適用は認められず、譲渡税(所得税)の納税を免れることは出来なくなってしまいます。

 

逆説的には、期限が無ければ『いつかやれば』と先送りされることに繋がってしまうため、期限を定めることで実際の行動・運用を促す狙いがあるとも言えます。

 

特例の適用にあたっては、個別の状況に応じて自治体からの証明書の発行を要する場合や、『これは適用対象?それとも違う?』と判断に悩むことも少なくありません。特に②と③の条件はケースバイケースで適用出来る/出来ないの判断が分かれます。
少しでも分からないのであれば、是非専門家である私たちにご相談ください。

 

 杉並区の木造住宅密集地域(老朽化建築物)への取り組み 

 

2つ目は、杉並区独自の取り組みです。
杉並区には、東京都の『防災都市づくり推進計画』において、災害時の危険性の髙い地域を判定した『地震に関する地域危険度測定調査結果(第8回)』により震災時に大きな被害が想定される地域(整備地域)として、『不燃化推進特定整備地区(不燃化特区)』に指定された地域が2つあります。

 

① 阿佐谷南・高円寺南地区

② 方南一丁目地区

 

この地区内では、不燃化を促進するために老朽化した建築物の除却や建替えに助成制度を設けています。

 

< 老朽化建築物の除却費用助成制度 >

 

老朽化した建築物(耐用年数が3分の2を超えている)の除却費用が助成されます。

 

< 建替え促進の助成制度 >

 

① 老朽化した建築物を取り壊した後、『耐火・準耐火建築物』を建築する際に設計費・工事監理費の一部が助成されます。

② 不燃化特区内では、『耐火・準耐火建築物』の建築費の一部が助成されます。

 

< 老朽化建築物の除却(更地化)・建物建替えに関する固定資産等の減免制度 >

 

不燃化特区内では、老朽化した建築物を取り壊した更地、または建替えた後の新築建築物に、最長で5年間の固定資産税・都市計画税の減免制度があります。

 

< 木造住宅密集地域の建物除却助成制度(杉並区)>

 

また、『阿佐谷・高円寺』においては、防災都市づくり推進計画の整備地区として『木造住宅密集地域の建物除却助成制度』が設けられています。

 

区内においても、特に古い木造住宅が密集している阿佐谷・高円寺地域。
街の成り立ちが古く、住宅街の道路もその大半が狭あい道路であることから、震災時の被害が拡大する恐れや、倒壊してしまい避難に支障となることが懸念されています。

 

そこで、該当するエリアにおいて【旧耐震基準の木造住宅】を除却する際には、杉並区独自の制度で除却費用の助成制度が設けられています。

 

< 建物への要件 >

 

① 1981年6月以前に建築されたこと(旧耐震基準であること)

② 耐震診断の結果、一定の耐震性を『有していない』と判定されたもの

 

< 助成の内容 >

 

除却費用のうち、建物本体の除却分について、その2分の1が助成されます。

 

< 助成対象エリア >

 

 

住所が『阿佐谷・高円寺』であれば良いわけではなく、その一部(上記のオレンジ色の部分)となります。
※不燃化特区は対象外ですが、独自の除却・建替え助成制度が設けられています。

 

『私の家は対象地域の中?それとも外?』と思う際は、まずはご相談ください。
適用要件の精査や手続きについてもお手伝い致します。

 

『空き家(不動産)』それそのものは、残念ながら『負動産』です。
しかし、適切に活用できればそれは『財産』となり得ます。
空き家が相続により生れ出づるものであるならば、成り立ちの根幹からその最期の在り方まで、『遺された(遺した)思い』が込められていると私は思っています。

 

汲み上げてみませんか。そして活かしてみませんか。

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