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東京23区の月額賃料動向-上昇傾向に陰り?-

東京23区の月額賃料動向-上昇傾向に陰り?-
著:金成 明洋  2025年2月更新


 1. はじめに 

東京23区の新築マンション価格が平均1億円を超える等、新築中古を問わず分譲マンションの価格上昇に少し遅れる形で、ここ数年賃貸物件の家賃も上昇しています。
今回のコラムでは、2020年から2024年11月までの東京23区賃貸マンションの月額賃料の推移を検証してみました。
賃貸オーナーはもちろん、これから投資物件の購入を検討している方も参考にしてください。


 2. マンション賃料と分譲マンション価格の関連性 

次のグラフは、東京23区のマンション賃料と中古マンション価格の推移を示したものです。
双方を比較すると、価格の変化が先行し、賃料の変化は遅れてやってくるということが分かります。これは賃料の遅効性と呼ばれる特徴です。

原因の一つは、賃貸借契約を賃貸物件オーナーから解除するにしても、家賃を上げるにしても、日本の借地借家法では、正当な事由がない限り家賃を上げることは困難なためといわれています。

もう一つは、マンション価格は資産価格であるため、「将来」の期待収益の現在価値の合計であると考えられている一方で、賃料は「今」の対価であるという点があります。つまり値上がりが期待されているとき、価格は将来の期待ですぐに反応しますが、賃料は「今」に着目しているのですぐには反応しないのです。





 3. 賃料が上昇している理由 

賃料が上昇している理由の一つは、物価高です。都市部などでは、賃上げや資材高騰で住宅の維持費用が増加していることが背景といわれています。もう一つの理由は、分譲マンション価格の上昇です。高くなりすぎて買いにくくなったことで、借りるという選択をするケースが増えています。
気になる点としては、23区のマンション賃料は2024年6月をピークに頭打ちしているため、更なる上昇があるのかどうかです。


 4. 今後の賃料動向について 

今後の賃料を占うには、賃料よりも先行して変化が見られる物価、マンション価格の動向が鍵になります。日米金利差が縮小しない中、日銀は政策金利を1%程度まで上げるのではないかという意見が増えてきています。もっと高い水準になる可能性もあると指摘する専門家もいるようです。金利上昇は景気を冷やし、物価高や不動産価格の上昇を抑える効果がありますから、賃料はその「遅効性」からしばらく上昇し、遅れて上昇が止まるという動きになる可能性がありそうです。

 5. まとめ 

2024年後半から頭打ちの賃料も、すぐに下落に転じる可能性は低そうです。
1月から3月に向かって繁忙期を迎える賃貸市場ですから、期間内は少し強気の賃料設定で募集を開始しても良いかもしれません。とはいえ、市場の高騰に賃金の上昇が追いついていない現実や景気に不透明な部分もあります。今後の賃料動向については注視してみてください。



 

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