「フラット35」のペアローンについて | 誠和不動産販売株式会社
「フラット35」のペアローンについて
著:武藤 りょう 2025年4月更新
著:武藤 りょう 2025年4月更新
ペアローンとは、1つの物件に対して夫婦や親子などの2人でローンを組み、ローンの契約や審査、返済は個別に行う住宅ローンであり、それぞれが債務者となり、相手の連帯保証人となるのが一般的です。ペアローンでは、それぞれの収入や条件に応じた額を借りることができるため、1人で借り入れをする場合などに比べて多くの額を借りられる可能性があります。そのため、住宅購入の際、ペアローンを検討する方も多いのではないでしょうか。
これまで、長期固定金利である「フラット35」では、ペアローンを利用できませんでしたが、2024年10月から「フラット35」でもペアローンが利用できるようになっています。
ペアローンの特徴としては、それぞれの収入やライフプランなどに合わせて個別の借り入れ条件を定めることができます。
例えば、一方が借り入れ期間を35年とし、もう一方が20年とすることも可能であり、また一方はローンの支払いにボーナス払いを併用し、もう一方は月払いのみで返済するといった借り方もできます。「フラット35」は長期固定金利であり、借り入れ期間中に返済額が変わらないため、長期的な計画を立てやすいローンでもあります。
また、住宅ローンを借りる際は、債務者が死亡したり高度障害を負ったりした場合にローンの残高を返済する団体信用生命保険(団信)に加入できます。ペアローンの場合、それぞれが個別の契約者となるため、それぞれに合った団信のプランを選ぶこともできます。また、一般的な団信では 、死亡などをした債務者本人のローンしか返済されないため、2人が別々のローンを借りるペアローンでは、もう一方のローンが残ってしまいます。最近、各金融機関で一方が亡くなった場合でも、もう一方のローンも含めた住宅ローン全額が返済される「ペア連生団信」が紹介されていますが、「フラット35」にもペア連生団信が用意されています。
住宅ローン控除についても「フラット35」のペアローンを含め、借り入れする両者がそれぞれ住宅ローン控除を受けられます。
ペアローンには注意する点もあります。1人でローンを借りるよりペアローンにした方が借り入れ額を増やせます。ただし、現在お住まいの家賃などと比較した場合、毎月の支払いが大幅に増え支払いが苦しくなることがないように検討することが大切です。また、それぞれが個別のローンになるため、2つのローンを借りることになり1人で借りるよりも諸費用が増える場合もありますので、事前に確認することも大切です。
「フラット35」でもペアローンが可能になったことにより、ローンを選ぶ際の選択肢は増えました。ただし、実際に利用する際には、メリット、デメリットを慎重に判断し、十分に理解した上で利用するようにしましょう。

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