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「開発道路」と「位置指定道路」-似て非なる“道”の正体-

「開発道路」と「位置指定道路」-似て非なる“道”の正体-
著:藤原 正英  2025年8月更新


土地の購入や住宅の建築を検討していると、「接道義務」や「私道」という言葉に直面することがあります。その中でも混同されがちなものに「開発道路」と「位置指定道路」があります。一見似ているようですが、実は法的な位置づけや手続き、管理体制に明確な違いがあります。今回は両者の違いを分かりやすく解説します。


 開発道路とは? 

「開発道路」は、主に大規模な宅地造成(原則として500㎡以上)の際に設けられる道路です。
都市計画法第29条に基づく開発許可を受けて整備され、一定の幅員(原則6m)や構造基準を満たしたうえで、将来的に公道として市区町村へ移管されることも多くあります。開発行為全体が行政の厳格なチェックを受けるため、道路の品質や整備状況が高い水準に保たれる点が特徴です。



 位置指定道路とは? 

一方、「位置指定道路」は、比較的小規模な開発(500㎡未満)で、私道を建築基準法上の「道路」として認めてもらうための制度です。建築基準法第42条第1項第5号に基づき、自治体から道路位置の指定を受けることで、その道路に面した敷地でも建築が可能になります。幅員は原則4m(再建築時のセットバックを含む)で、あくまでも私道のままであることが多く、住民による維持管理が求められます。


 注意すべきポイント 

どちらの道路も「建築基準法上の道路」として認められているため、建築行為自体は可能です。しかし、重要なのは「その道が誰のものか」「維持管理費は誰が出すのか」という視点です。特に位置指定道路では、所有者の許可なく通行できないケースや、老朽化した道路の修繕を巡って住民間でトラブルが発生することもあります。
また、将来的に公道化される可能性のある開発道路であっても、その手続きが済んでいなければ、結局は私道として扱われるため、権利関係の確認が不可欠です。



 まとめ 

「開発道路」と「位置指定道路」は、いずれも住宅建築において必要不可欠な存在ですが、その整備方法、管理責任、将来性に大きな違いがあります。不動産購入や家づくりの際には、「この道は何道路?」という素朴な疑問からスタートし、リスクや将来負担までしっかり見極めることが、後悔のない選択への第一歩となります。
すべて一人で確認することは難しい場合も多いので、お困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。


 

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