令和8年分相続税路線価発表 | 誠和不動産販売株式会社
令和8年分相続税路線価発表
著:金成 明洋 2026年7月更新
著:金成 明洋 2026年7月更新
国税庁は7月1日、令和8年(2026年)分の路線価を公表しました。全国約32万地点の平均は前年比2.9%増と、5年連続で上昇しました。
相続税や贈与税において土地等の価額は時価により評価することとされており、その評価額の基準となるのが路線価です。今回発表された路線価は、令和8年(2026年)1月1日以降に発生した相続においては、相続税額に影響する重要な指標です。
今回はこの「路線価」について掘り下げて解説していきます。
1. 路線価とは
路線価とは、土地の相続税や贈与税の評価額を求めるために使用する土地の平米単価(千円単位)のことです。 土地が接している前面道路(路線)ごとに価格が設定されているため、「路線価」と呼ばれています。
路線価は、国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」から確認することができます。
財産評価基準書 路線価図・評価倍率表
https://www.rosenka.nta.go.jp/
2. 路線価の価格水準
路線価は、一般的に地価公示の80%程度を目安に評価されています。
地価公示は毎年1月1日時点の価格であるため、路線価の価格時点も同様に1月1日となります。地価公示の価格水準は、都市部では時価の60~70%程度、郊外では時価の90%となっています。これらを踏まえると、相続税路線価が「地価公示の80%」であるため、地価公示が時価の60~90%とすると、路線価は概ね時価の50~70%程度ということになります。
3. 路線価と市場価格に差が生じる理由
路線価と市場価格に差が生じる理由は、そもそも路線価の根拠となっている地価公示が時価と乖離しているからです。
地価公示は相続税路線価だけではなく、固定資産税評価額(地価公示の70%程度)の基準にもなっており、様々な税金に影響を及ぼす評価額です。
例えば、値上がりの激しい都市部で時価に追随して評価額を上げてしまうと納税者からの大きな反発を招きかねません。一方で、固定資産税は自治体の重要な税収であるため、地方で時価に追随して評価額を下げてしまうと自治体の税収減を生じさせることになります。そのため、地価公示は都市部では急激に上げにくく、地方では急激に下げにくいというジレンマがあり、結果的に市場価格から一定の乖離が生じているのです。
4. 評価額と収益性の関係
路線価の高い土地は、原則として土地活用をしたときの収益性も高くなります。
理由としては、路線価の根拠となっている地価公示はその土地が生み出す収益性も加味して評価額が決定しているからです。
都市部の地価公示の価格は、主に以下の2つの手法によって算定されています。
● 取引事例比較法:周辺の類似取引事例から価格を算出する方法
● 収益還元法:土地が生み出す収益性をもとに価格を算出する方法
収益還元法では、都市部の住宅地であれば、更地の上にアパートなどを建てることを想定して土地価格を求めています。
そのため、地価公示が高い場所、つまり路線価が高い場所は土地活用をしたときの収益性も高くなるということです。
5. 相続税を試算する
路線価は相続税評価額を求める根拠となるため、路線価から相続税を試算することができます。同じ土地でも、アパートを建てるなどの土地活用をした方が土地の相続税評価額は下がります。
そのため、路線価が高いほど土地活用を行って相続税対策をする必要性が高いと判断できます。
6. まとめ
以上、2026年の路線価について解説してきました。
路線価は贈与税や相続税を計算する際の指標だけではなく、土地をどう活かすかを考える判断材料の一つとなります。
特に、路線価が上昇している地域は、土地の利用価値や需要が高まっていると考えられるため、今後の活用方針を一度整理することが望ましいです。
2026年の路線価を踏まえた土地活用の企画についてお困りのことがあれば、阿佐ヶ谷の不動産専門店である弊社までお気軽にご相談ください。
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